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ブッダが始めたヴィパッサナー瞑想の効果とは?

瞑想(meditation)とは仏教やヨガから伝わる「心を鎮めて無心になる」手段のことであり、思考を停止させることによって「脳に休息を与える」効果があります。
瞑想には多くの種類がありますが、良く知られている代表的なものとして、「サマタ瞑想」「ヴィパッサナー瞑想」 「マインドフルネス瞑想」の三つがあります。

これらがどのような瞑想なのか、瞑想方法や瞑想効果も併せて説明していきましょう。

サマタ瞑想

サマタ瞑想とは、インドで最も古い瞑想法の一つであり「瞑想の基本」と言われる瞑想です。
別名「集中の瞑想」とも言われており、対象となる一点に意識を集中する瞑想のことです。

対象に決まりはなく、例えば、経やマントラを唱える、ろうそくの炎、音楽、呼吸などあります。

特定の瞑想対象に意識を集中し、その状態をひたすら維持し続けるようにします。
最終的には、集中する対象との合一を目指し、深い統一状態に向かっていきます。

これにより、集中力の向上や心の落ち着きの効果が得られます。

キャンプファイヤーの炎

キャンプファイヤーの炎や、寄せては返す波を見つめていると、心が落ち着いたり、スポーツ中、呼吸に意識し続けることで集中力が上がり、高記録が出せたりという状況がまさにサマタ瞑想の効果と言えるでしょう。

ヴィパッサナー瞑想

瞑想を大きく二つに分けると、一つが先ほどのサマタ瞑想。
もう一つがヴィパッサナー瞑想です。

ヴィパッサナー瞑想とは、別名「気づき(サティ)の瞑想」と言われており、「見た・聞いた・感じた」を「ありのままに観察する瞑想」のことです。

ヴィパッサナー瞑想は「仏陀(ブッダ)」が始めた瞑想と言われており、主に仏教の修行の中で実践されている瞑想です。

思考や感情が磨かれ、自分を律する力が増す効果があり、つまるところこれは仏教においての「解脱」や「悟り」を得るための手段なのです。
ヴィパッサナー瞑想のやり方は、主に「立つ瞑想」 「歩く瞑想」 「座る瞑想」の三つがあります。
そのどれらにも必要となる基本的な作業が「ラベリング」です。

ラベリング

「見た・聞いた・感じた」という今経験している出来事を一瞬一瞬に気付いて、確認するというヴィパッサナー瞑想では、この「気づき」を言語化しながら、「気づき」を認識していきます。

これを「ラベリング」と言い、明確な言葉で言語化された瞬間に、まるでピンボケしていたカメラの焦点が一瞬で合うように、今まで曖昧だった認識が鮮明化します。

例えば理由もなくイライラしていると思っていた心をよく観察してみると、「妬み」や「こだわり」が見え、そこに「嫉妬」「執着」とラベリングすることで、嘘のように苦しみが消えるというケースもあると言います。

ラベリング

つまり無自覚に無意識だった感覚を、意識的に認識しようという「智慧」を身に付ける方法なのです。

立つ瞑想

1.肩幅に足を開き、背筋を伸ばして立つ
2.右足か左足、どちらかの足裏の感覚に集中する
3.つま先か踵、どちらかの感覚に集中する
 (真っ直ぐ立つと踵に体重が掛かるため、踵をお薦めします)
4.3で選んだ方の足の感覚を研ぎ澄ます
5.4の感覚をラベリングする

ポイント

・「ラベリング」:「足裏の感覚を実感すること」=1:9の比率で行うこと
・目を閉じて瞑想すると体がふらつきやすくなる為、壁際に立つこと
・ふらつく場合は、壁に一本だけ指を這わせるとふらつきが抑えられる
・ラベリングは細かくする必要はなく大雑把でよい

歩く瞑想

1.右足を踏み出した時に「右」、左足を踏み出した時に「左」とラベリングする
2.立ち止まった場合は「立った」、Uターンした場合は「回った」など、動作に合わせラベリングを行う
3.足が離れたら「離れた」、到着したら「着いた」など、慣れてきたらラベリングを細分化する

ポイント

・「ラベリング」:「歩行の感覚を実感すること」=1:9の比率で行うこと
・周囲の情報「見た・聞いた・感じた」とラベリングする
・雑念が生まれた場合も「雑念」「妄想」などラベリングする
・歩行時に考え事をするという思考から離れること

座る瞑想

1.姿勢を正し坐る
2.片手を膝の上に置き、もう片方を腹部に当てる
3.腹部が膨らんだり、へこんだりするのを、腹部に当てた手で感じる
4.腹部の動きに合わせて「膨らむ」「へこむ」とラベリングする

ポイント

・「ラベリング」:「腹部の感覚を実感すること」=1:9の比率で行うこと
・出来れば腹式呼吸を心掛ける
・胡坐(あぐら)でも、安座(足を組まずに前後に並べる座り方)でも結跏趺坐(座禅でよく用いられる両膝を床につけた胡坐)でもよい

マインドフルネス瞑想

ヴィッパッサナー瞑想から宗教色を取り除き、科学的に瞑想効果追及したのがマインドフルネス瞑想です。

「気づき」の瞑想であることは同じですが、自己のストレスを軽減し、脳回復やメンタルヘルスを図り、集中力改善によるパフォーマンス向上を目的としています。

マインドフルネス瞑想は、Apple創始者のスティーブ・ジョブズや世界のビジネスエリート・トップアスリートが実践していることで、広く知られることとなりました。

マインドフルネス瞑想は場所、時間を問わず、わずか1分間から始めることが可能です。

オフィスで瞑想する女性

1.リラックスした状態で、深呼吸し息を整える
2.鼻から息を吸い、口から吐くという呼吸に意識を向ける
3.雑念が浮かんだらそれをラベリングする
4.再び呼吸へ意識を向ける

慣れると5~30分と瞑想時間を増やしていけるでしょう。

アスリートなどが試合前に集中力を上げ、より高いパフォーマンスを発揮するために取り入れている瞑想なので、日々瞑想を繰り返すことで、試験やプレゼンの前などに実践すると良い心理状態で臨めるようになるでしょう。

遥か古来より伝わる瞑想、新しく生まれた科学的な瞑想と今回は三つの瞑想をご紹介させていただきました。

ぜひ自分に合った考え方や瞑想法を見つけ、短時間からでも始めてみましょう。
日々の積み重ねが大きな瞑想効果を、きっとあなたにもたらしてくれるはずです。

中島正明オンラインサロンとは

5万人の指導実績を持ち、学術的・科学的アプローチにより確実に結果の出るメソッドを提供し続けている、ヨガ・瞑想講師のカリスマ 中島正明 と、その受講生の皆さまの交流・学習の場として、中島正明オンラインサロンは開校いたしました。

ヨガ・瞑想のメソッドや考え方から、経営者としてのマインドなど、「中島正明の頭の中」を皆さまにシェアしたり、 新しいプロジェクトの企画会議に参加していただいたり、双方向のコミュニケーションを楽しめる会員制サロンです。

また、今までに中島正明が開発してきた講座のオンラインアーカイブ動画を、サロンメンバー向けに公開していきます。
サロンメンバー限定コンテンツなども配信しておりますので、どうぞお見逃しなく!

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