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超越する瞑想「TM瞑想」って何?脳科学から見た3つの瞑想法

TM瞑想

健康面や精神面において、さまざまな効果が期待される瞑想。

ストレス社会と言われる現代社会で、ストレスによる不調を改善するために積極的に瞑想を勧める医師も増えてきました。

今や瞑想は、ストレスにアプローチできる医学的な解決方法となりつつなるのです。

一口に瞑想と言っても、その種類は千差万別で、それはちょうど「薬」と同じように構成要素と効果においてそれぞれ違いがあり、全ての瞑想を同じものとしてひとまとめにはできないと研究者は語ります。

医学的・心理学的見地において研究者は、それぞれの瞑想法がどのような結果・効果を生み出すのかカテゴリー別に調査を進めており、近年の脳科学や科学技術の大きな発達により、の調査結果は知られるところとなってきています。 

脳科学の視点から見た瞑想法の大別

2010年に発表されたFred Travis博士とJonathan Shear博士との共同論文である「意識と知覚」では、瞑想を3つのカテゴリーに大別しています。

「集中する瞑想」 「観察する瞑想」 「超越する瞑想」です。

集中する瞑想は「サマタ瞑想」や「チベット仏教」「座禅」が取り挙げられており、集中する対象との合一を目指し、深い統一状態に向かっていく瞑想です。
集中やひらめきなどに関係するβ波とγ波の脳波が発生する瞑想であると言及しています。

観察する瞑想は、去来する思考・知覚・感覚に対して判断することなく、雑念に捉われることもなく観察し、呼吸法の定着と共に悟りを得る瞑想のことであり、「ヴィパッサナー瞑想」や「マインドフルネス瞑想」が挙げられます。

特に左前頭葉を中心とした脳の活発な動きとθ波から、睡眠に近い状態からストレス軽減やPDSD・トラウマ解消について着目されています。

そして超越する瞑想では、前頭葉の活動とα波の発生を促す超越瞑想について語られており、前頭部からα波の同調が見られ、これは心と体が深くリラックスした「安らぎ」と関係している脳波が発生しており、脳機能がα波に同調し、脳全体が活性化すると言及がありました。

前頭葉に作用する瞑想

観察する瞑想超越する瞑想では、脳の前頭葉に効果が顕著に表れています。

前頭葉は大脳の一番手前にある部分で、思考・やる気・感情・性格・理性など、人間を人間らたらしめる機能のある脳の部位です。

病気や怪我などで前頭葉の障害が起こると、一つのことに集中ができず、感情の起伏が激しくなったりまた欠落したり、新しいことが覚えられなくなったり同じ間違いを繰り返すなどの高次脳機能障害が起こると言われています。

超越する瞑想は、集中も観察もしない最もシンプルな方法を取りながら、脳内でコヒーレンスという同調作用が高まり、瞑想による効果が増幅するという、より効率的で統合のとれた脳機能を示していることが報告されています。

超越瞑想とは

通称TM瞑想(Transcendental Meditation/ちょうえつめいそう)は、インド人マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー(Maharishi Mahesh Yogi)によって広められた、ヒンドゥー教に由来するマントラ瞑想法のことです。

特にその知名度は、1967年にビートルズのメンバーがマハリシに超越瞑想を学んだことで、全世界に知られるところとなりました。
現在でも、クリントイーストウッドやデヴィット・リンチ、キャメロン・ディアスなど名だたるセレブたちが実践していると言います。

瞑想する女性


超越瞑想には、宗教的側面、リラクセーションとしての側面を併せ持ち、実践と研究を繰り返している瞑想です。

マントラと瞑想の結びつきは「科学的テクニック」とされ、「創造的知性の科学」と呼ばれています。
それにより自己の潜在能力が開発され、思考を「超越」するにまで至ると言います。

「超越」とは心が想念を超越すること、心を内側に向けて想念を越え、意識的な心を越えて純粋意識を体験することであり、純粋意識は絶対的な幸福意識で変化のない恒久性であるとマハリシは説いています。

超越瞑想のやり方

超越瞑想のやり方は、毎日2回マントラを20分間程度心の中で唱えることで瞑想を行い、心を静寂へ導き、神経活動を抑え、意識を深淵に誘うことで、解放された境地へと達することを目的としています。

マントラとは真言のことであり、これは超越瞑想に精通する教師が瞑想実践者ひとりひとりに相応しいマントラを選ぶと言います。
ヴェーダと呼ばれるインド聖典の一説やヒンドゥーの神の名前など、さまざまです。

超越瞑想効果

先述のように、超越瞑想が前頭葉の活動とα波の発生を促すことから、心の安定と体の休息が促されます。

また脳内同調作用により脳全体が活性化され、集中力の増加・仕事のパフォーマンス向上、アイデアが浮かびやすくなるというような、自己の潜在能力が目覚めると言われており、さまざまなプラスの効果が期待できます。

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