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瞑想と筋トレで心も体もムキムキに!

筋トレ瞑想

Google本社が最新の脳科学をベースにして、社員のリーダーシップ・パフォーマンス開発を目的に生み出したメソッド、SIYをご存じでしょうか?

SIYはSearch Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)の略で、エモーショナル・インテリジェンス(EQ心の知能指数)を磨くための方法論を学び、また「脳神経科学」で優位性が証明されている「マインドフルネス」を体験することで「心と思考」を科学的アプローチで強化するプログラムです。

SIYの中に有名なムーブメント瞑想(Movement Meditation/ムーブメントメディテーションがあります。

「歩行瞑想」です。

動作が瞑想になる理由

通常、Googleが行うマインドフルネスでは呼吸に意識を向ける瞑想を行いますが、ムーブメント瞑想では自分の動きに意識を向けます

これは瞑想を気軽に行うことができ、かつ感覚(コツ)が掴みやすいというメリットがあり、初心者でも比較的導入しやすい瞑想法と言えます。
事実、SIY開発者のチャディー・メン・タンは、デスクからトイレへの往復に瞑想をしていると語っています。

歩行瞑想

ではなぜムーブメント(動作)に注意を向けることが瞑想になるのでしょうか

それは歩行などの単純単調な動作や呼吸は、普段私たち人間が意識的に行わない行動だからです。

人間の脳は、単調な刺激への反応が時間経過と共にどんどん弱まるものです。
つまりこれらは、「慣れ」が起こりやすい行動なのです。

そしてその「慣れ」が起こりやすい行動に注意を向けるところから、瞑想は始まります
仏教の開祖ブッダが開発したヴィパッサナー瞑想も、呼吸に集中して自己を観察する瞑想法です。

筋トレと瞑想の融合

今、瞑想テクニックを使って、筋トレ効果を改善しようという動きに注目が集まっています。

瞑想産業が4兆円の市場となっているアメリカでは、HIIT瞑想を組み合わせたフィットネススタジオが人気となっているのです。

バーピー、スクワットジャンプ、マウンテンクライマーなどに代表される、高強度インターバルトレーニング(High-intensity interval training/ HIIT)は、体脂肪を減らすと同時に筋肉量を増やし、常に体を「脂肪燃焼モード」に鍛える効果の高い運動法です。

高負荷の激しいトレーニングのため、静かに行う瞑想とは対極にあると捉える方も少なくないと思いますが、トレーニングを始める前マインドフルネス瞑想を3~5分間取り入れることが有効であると、フィットネススタジオのインストラクターは指導しています。

筋トレをする男性

瞑想により呼吸の仕方を戦略的にコントロールすることで、HIITのような厳しいトレーニングにおいて心身共に良い影響を及ぼすことができるのです。
肉体面では、トレーニングのペースをコントロールすることができ、精神面では「苦しい、もうやめたい」などといったネガティブな思考や感情を受け流すことができるのです。

筋トレと瞑想のシナジー効果

ムーブメント(動作)に注意を向けることが瞑想になると上記で説明しましたが、HIITであれ、腹筋であれ、ダンベル運動であれ、これら筋トレも「慣れ」の起こりやすい単調な反復動作です。

実は筋トレ時間を瞑想に当てることで、シナジー効果があることをご存じですか?
筋肉は神経が活性化することで、負荷がなくとも増量増強するという性質を持っています。

例えば両腕のうち右腕のみ、ダンベル運動を行ったとします。

すると、なんとトレーニングを行っていない左腕にも、筋肉の増量増強が起こることが報告されています。
これは腕部の神経が活性化したために起きることであり、同様のことがイメージトレーニングでも起こると認められています。

そのため筋トレを行う場合は、「今、どの部位の筋肉を鍛えているのか」ということを意識することが大切なのです。
つまりラベリングを行いながら、雑念やストレスに妨げられず、目の前のモノ・コトに集中することは、まさしくマインドフルネスの考え方であり、ムーブメント瞑想そのものなのです。

運動回路と注意集中回路

 人間は筋肉を意識的に動かせる際、小脳から大脳を経由して前頭前野にある運動皮質に情報を送っています。
その時、脳内で必要となる神経伝達物質がノルアドレナリンとドーパミンです。

実は人間が注意集中システムを稼働させる際も、同じルートを辿って、執行中枢である前頭前野に情報を送ります。
そして、ここでもノルアドレナリンとドーパミンが必要となるのです。

ノルアドレナリンとドーパミン

さらに、イエール大学の研究によれば、ノルアドレナリンとドーパミンは前頭前野の「信号対雑音比」を向上させると言います。

「信号対雑音比」とは簡単に言うと、不要な情報をシャットアウトし、必要な情報だけを伝達するということです。

瞑想は前頭前野の働きを、活性化・正常化させる効果が報告されています。

ムーブメント瞑想のキーワードとして「瞑想・運動・前頭前野・神経伝達物質」が挙がってきます。

つまり筋トレを利用した瞑想時間を持つことによって、「注意力」と「筋力」の両方を効率的に鍛えることが可能ということです。

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